はじめに

「ED治療薬を飲んでみたいけれど、副作用が心配」「飲んだら顔が赤くなって、これは大丈夫なのかと思った」——。ED治療薬について、こうした不安や疑問を持つ方は少なくありません。

ED治療薬にも、ほかの薬と同じように副作用があります。ただ、よくみられる副作用の多くは、薬の働きと関わる一時的なものです。本記事では、副作用が起こる理由と主な症状、和らげるための工夫、すぐに医師に相談したい危険なサインを解説します。

副作用が起こる理由

バイアグラ(シルデナフィル)、レビトラ(バルデナフィル)、シアリス(タダラフィル)などのED治療薬は、血管を広げて陰茎への血流を増やすことで、勃起を助ける薬です。

ところが、血管を広げる働きは陰茎だけでなく、顔や頭、鼻の粘膜などの血管にも少しずつ及びます。そのため、顔のほてりや頭痛、鼻づまりといった症状があらわれることがあります。よくある副作用の多くは、薬がきちんと働いているサインでもあり、薬の効果が弱まるにつれて治まっていくことがほとんどです。

よくある副作用と、その特徴

ED治療薬でみられることが多い副作用は、次のとおりです。薬の種類や体質によって、出やすい症状は異なります。

症状起こる理由・特徴
顔のほてり・赤み顔の血管が広がることで起こります。ED治療薬でもっとも多い副作用のひとつです
頭痛頭の血管が広がることで起こります。軽い頭重感から、ずきずきする痛みまでさまざまです
鼻づまり鼻の粘膜の血管が広がり、むくむことで起こります
目の充血・見え方の変化目の充血のほか、シルデナフィルでは一時的にものが青みがかって見えたり、まぶしく感じたりすることがあります
胃のむかつき・消化不良胃腸の働きに影響することで起こります
腰や背中の痛み・筋肉痛主にシアリス(タダラフィル)でみられることがあります

たとえば、シルデナフィルの添付文書では、ほてり・潮紅が約6%、頭痛が約4%の割合で報告されています。いずれも、多くの方には起こらないか、起こっても軽いものです。

副作用の出方には個人差があります。気になる症状が続く場合や、毎回つらい症状が出る場合は、無理をせず医師に相談しましょう。

副作用を和らげるための工夫

冷蔵庫から水のペットボトルを取り出す男性

よくある副作用は、次のような工夫で和らぐことがあります。

  • お酒を控えめにする:お酒にも血管を広げる働きがあるため、ほてりや頭痛が強く出やすくなることがあります。
  • 水分をとる:脱水気味だと頭痛が出やすくなることがあります。
  • 薬の種類や用量を見直す:副作用の出方は薬によって異なります。用量を下げたり、別の薬に変えたりすることで、楽になる場合があります。自己判断で量を増やしたり減らしたりせず、医師に相談しましょう。
  • 頭痛薬を使いたいときは確認してから:市販の頭痛薬を一緒に使ってよいかは、医師や薬剤師に確認してください。

薬の種類ごとの特徴は、ED治療薬5種の比較で詳しく紹介しています。

すぐに受診したい危険なサイン

まれですが、次のような症状があらわれた場合は、すぐに医療機関を受診してください。

  • 4時間以上、勃起がおさまらない:陰茎の組織を傷めるおそれがあるため、すぐに受診が必要です。
  • 急に目が見えにくくなった:服用をやめて、速やかに眼科を受診しましょう。
  • 急に耳が聞こえにくくなった:耳鳴りやめまいを伴うこともあります。早めに受診しましょう。
  • 胸の痛みや息苦しさ、強い動悸:性行為の最中や後に起きた場合も、我慢せずに受診してください。

ED治療薬を飲めない人・一緒に飲めない薬

ED治療薬は、次のような方は使えないことがあります。

  • 狭心症などの治療で、硝酸薬(ニトログリセリン、硝酸イソソルビドなど)を使っている
  • 肺高血圧症などの治療で、リオシグアトを使っている
  • 最近6か月以内に、心筋梗塞や脳梗塞・脳出血を起こした
  • 血圧が低すぎる、または治療でコントロールできていない高血圧がある
  • 重い肝臓の病気や、網膜色素変性症がある

特に硝酸薬との併用は、血圧が下がりすぎて命に関わるおそれがあるため、絶対に避けなければなりません。持病がある方や、ふだん飲んでいる薬がある方は、診察のときに必ず医師に伝えましょう。持病とED治療薬の関係は、持病とバイアグラの関係でも解説しています。

インターネットの個人輸入などで手に入るED治療薬には、偽造品が混ざっていることがあります。成分や量が分からない薬は、思わぬ副作用につながるおそれがあります。詳しくはバイアグラを安全に購入する方法をご覧ください。

まとめ

ED治療薬のよくある副作用は、顔のほてりや頭痛、鼻づまりなど、血管を広げる働きと関わる一時的なものがほとんどです。お酒を控えたり、薬の種類や用量を見直したりすることで、和らぐこともあります。

一方で、4時間以上おさまらない勃起や、急な視力・聴力の低下、胸の痛みなどは、すぐに受診が必要なサインです。安心して使うためにも、持病や飲んでいる薬を医師に伝えたうえで、自分に合った薬を処方してもらいましょう。EDの相談は、ご自宅からスマホで受けられるオンライン診療でも可能です。