はじめに
「若いころより硬さが足りない」「途中で萎えることが増えた」「そもそも、その気になりにくくなった」——。50代・60代になると、こうした変化を感じる方が増えてきます。
年齢とともに体が変わるのは自然なことです。ただ、「年だから仕方ない」とあきらめる必要はありません。本記事では、50代・60代で起こりやすい変化とEDの原因、この年代で特に気をつけたい点、無理なく続けるための工夫を解説します。
50代・60代で起こりやすい変化
EDは、年齢が上がるほど多くなることが知られています。国内の調査では、50歳以上の約4割、60歳以上の約半数がEDに当てはまるとされています。決して珍しいことではありません。
この年代では、次のような変化を感じる方が多くなります。
- 勃起するまでに時間がかかる
- 硬さが足りない、途中で萎えやすい
- 一度射精すると、次まで時間がかかる
- 朝勃ちが減った
- 性欲そのものが落ちてきた
朝勃ちの変化については、朝勃ちがなくなったのはEDのサイン?でも詳しく解説しています。
この年代のEDに関わる主な原因
50代・60代のEDは、いくつかの原因が重なっていることがほとんどです。
| 原因 | どのように影響するか |
|---|---|
| 血管の老化 | 年齢とともに血管がかたくなり(動脈硬化)、陰茎へ流れ込む血液が減りやすくなります |
| 生活習慣病 | 糖尿病・高血圧・脂質異常症は、血管や神経を傷め、EDの大きな原因になります |
| 男性ホルモンの低下 | テストステロンが減ると、性欲の低下や勃起の弱まりにつながることがあります |
| 服用中の薬 | 降圧薬や抗うつ薬など、一部の薬が勃起に影響することがあります |
| 心の要因 | 仕事の責任、定年や家族の変化、「うまくいかなかったらどうしよう」という不安なども関わります |
40代との違いは、生活習慣病や血管の変化など「体の要因」の割合が大きくなることです。40代のEDについては、40代の勃起力低下・中折れの原因と対策もあわせてご覧ください。
持病や飲んでいる薬にも注意
50代・60代は、持病の治療で薬を飲んでいる方も多い年代です。EDは、動脈硬化や心臓・血管の病気の早いサインとしてあらわれることもあるため、気になる変化があれば、体全体の健康を見直すきっかけにしましょう。
また、狭心症の治療に使う硝酸薬(ニトログリセリンなど)を使っている方は、ED治療薬を一緒に使うことができません。持病や飲んでいる薬がある方は、自己判断で薬を手に入れず、必ず医師に相談してください。詳しくは持病とバイアグラの関係で解説しています。
降圧薬など、持病の薬がEDの原因になっている場合でも、自己判断でやめるのは危険です。処方している医師に相談しましょう。
無理なく続けるための工夫

年齢を重ねても、日々の過ごし方で体の状態を整えることはできます。できることから取り入れてみましょう。
- 適度に体を動かす:ウォーキングなどの有酸素運動は、血流の改善や体重の管理に役立ちます。
- 生活習慣病をしっかり管理する:血圧や血糖値を良い状態に保つことは、EDの予防にもつながります。
- 睡眠をしっかりとる:睡眠不足は男性ホルモンの低下にも関わります。
- お酒とたばこを見直す:深酒や喫煙は、血管の働きを悪くします。
- 「若いころと同じ」を目指しすぎない:時間をかけてゆっくり触れ合う、体調のよい日を選ぶなど、今の体に合ったペースで楽しむことも大切です。
- パートナーと話す:ひとりで悩まず、気持ちを伝え合うことで、お互いの負担が軽くなることがあります。
生活習慣の見直しについては、EDを克服した人に共通する5つの生活習慣でも紹介しています。
医師に相談するときのポイント
ED治療薬は、50代・60代の方にも多く使われています。相談するときは、次のことを伝えると、自分に合った薬や用量を選びやすくなります。
- いつごろから、どのような変化を感じているか
- 持病と、ふだん飲んでいる薬(お薬手帳があれば内容を伝える)
- 血圧や健康診断の結果
- これまでにED治療薬を使ったことがあれば、その効果や副作用
ED治療薬の副作用が心配な方は、ED治療薬の副作用と対処法もご覧ください。疲れやすさや意欲の低下も一緒に気になる方は、男性ホルモンの低下が関わっていることもあります。詳しくはテストステロン外来のサイトでご案内しています。
まとめ
50代・60代になると、血管や男性ホルモンの変化、持病や飲んでいる薬などが重なり、勃ち方が変わってくることがあります。EDはこの年代では珍しくなく、適切な治療や生活の工夫で、改善が期待できることもあります。
「年だから」とあきらめず、気になることがあれば、まずは医師に相談してみてください。EDの相談は、ご自宅からスマホで受けられるオンライン診療でも可能です。